ロープ締め附締太鼓を自分で締める

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自分で作る締太鼓は費用の点からも見栄えの点からもロープ締めが多くなると思います。
薄い革の太鼓ならなんとか「あげ撥」で締められますが、厚めの革になるとなかなか上手く行きません。
で、考えたのが締め具です。

太鼓店に持って行けば有料で締め上げてくれますが、太鼓店でも締め具があって、それを使います。
ならば自分も簡単な締め具を作ってみようと。

構造はいたって簡単です。 強い材木と、長いボルト、ナットがあればすぐに作れます。
お作りになる方は写真を参考に、太鼓との現物合わせでサイズを決めてください。

:ナットを回して ゆくとボルトも回転してしまいますので、反対側には回転止めの大きなワッシャーをつけました。
写真では見えませんが大きなワッシャーの角が曲がっていて板に食い込みます。
ナットはワッシャーに止めがあって回転しません。


締め具

写真で分るように、頑丈な板を長いボルトで挟んでいるだけです。
ナットも強度を持たせるために、長めのものにしました。
使った板は、壊れた食堂の椅子です。オークかチーク材の結構硬い木です。
板を2枚ずつ使っているのは特に意味がありません。1枚でも5丁がけ相当の太鼓を十分締められます。
モンキースパナーでもOKですが、締めるのに何度も何度も回さなければならないので、ラチェットレンチが便利です。

締め具

この締め具と太鼓の間には5cmx5cm位の厚さ2cm位の板を挟んであります。
これで、打面から金輪が沈んで行っても締めることができます。
時と共に、沈み方が大きくなりますので、そのときにはこの板を厚くします。
長いナットをボックスレンチで均等に締め上げてゆきます。
かなりの力で締めるので、ナットとボルトの間に油をさしましょう。

:この締め具のメ リットは、締め途中で休めることです。あげバチだけで締めようとすると、なかなか途中で休憩できません。
1個の太鼓ならそれでもと思うけど、2個とか締めると悲しいくらい疲れて休憩無しではとても締められません。
また、作りたての新しい太鼓の場合、革もロープも伸びますのですぐには演奏に使えません。
そんな時には、この締め具に数日挟み込んでおき、革をある程度伸ばしてやることも可能です。

締め具


〜使い方〜
まず写真のように、太鼓を締め具に挟みます。間にスペーサーの板を入れてください。
ロープとロープの間にスペーサーを入れて、ナットを順番に締めて行きます。
音を聞きながら、希望の音になる辺りまで締めて行きます。 
もし既に締めた太鼓があるならそれを隣に持ってきて音を比較しながら同じ高さになるように締めて行きます。

次に、締め具はそのままにして、縦のロープを締めて行きます。
長いボルトのせいで作業がし難いですが、注意しながら締めてゆきます。

この時にロープがゆるいと、せっかくボルトで締めたのに、外すと緩んでしまいますので、出来れば二人くらいでしっかり締めます。
縦が締まったら、次に三角締めに入ります。これは締め具を外してからも出来ますが、締め具があったほうが確実に締められます。

三角締めを最後までしっかり締めると、締め具のボルトが緩んできます。
ロープをしっかり縛って固定してから、締め具のボルトを全て外します。

基本的にはこれだけです。 といってもやっぱり道具は使い方をマスターするのに時間と経験が必要です。
何度か締めるうちに要領がわかってきますよ。

馬場パパが締める時には、締め具に太鼓を挟んだまま、あげバチも使ってロープを締め上げてゆきます。

〜あげバチについて〜

あげバチは太鼓店で購入できますが、撥と同じ値段で結構高いです。
具合の良いのは工具店、金物店、DIYで販売している、かなづちの柄です。
樫の木で出来た柄だけを販売していますので、適当な長さのものを2本買って自分で角をとり滑らかにして使います。
300〜400円で購入できますよ

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